食育について
「命をいただく」ということを学ぶ
生きていくために必要なことの一つは、「食べること」です。
私たちは、命をいただいて、命をつないでいます。
保育の中では、魚を捕まえたり、肉を焼いたりなどの食育体験を積極的に行っています。
園庭の畑から学ぶ
カトレア保育園の畑は、化成肥料や有機肥料さえも使わず、刈った草などを堆肥とした自然循環型の農法を用いています。
それにより、収穫した野菜は、そのまま生でかじったり、その日のうちにクラスで調理をして食したりします。
小さい頃から土に触れ、年中様々な野菜を育て、収穫から食すという体験は、子どもたちの豊かな心を育み、ほとんどの子たちが野菜を好きになります。
ヤマメのつかみ取り
スーパーに置いてあるおろした魚が、どんな形で、どんな種類なのか、子どもたちにはわかりません。
カトレア保育園では、年に一回、南阿蘇の業者より仕入れたヤマメのつかみ取りを行っています。
3歳以上からは、捕まえたヤマメの内臓抜きを教えます。
血や内臓を見て「気持ち悪い」と言い、顔をしかめながらも、炭火で焼いたヤマメを食べるときは「美味しい」と言い、骨まで焼き、余すことなく食べます。
この一連の体験を通して、命を大切さを学んでいきます。
日本の伝統的な調味料「味噌」を知る
日本人の食卓に欠かせない調味料の一つである「味噌」。
カトレア保育園では、味噌を含めた発酵食品を大切にしています。
味噌作りを通して、子どもたちに味噌がいかに健康に良いか、体づくりに必要かを伝えています。
味噌は約3ヶ月後に出来上がり、自分たちでかつお節を削り、だしを取り、手作り味噌を使って味噌汁を作ります。
私たちは、子どもたちが自立し自炊するときも、味噌汁さえ作れる力があれば生きていけると考えており、子どもたちに教えています。
火おこしも自分たちで
カトレアの園庭にはピザ窯2台とかまどがあり、子どもたちは自分自身で火おこしをします。
火を起こす前に、ナタで薪割りをし、薪を汲み、マッチで火をつける。
火おこしを初めて体験する子どもにとっては難しいですが、体験していくうちにどうやったら火がおこるか、火を消さないようにするにはどうすれば良いかを考え、火おこしができるようになります。
また、火おこしはお友だちと一緒に協力して行うので、人と協力することの大切さも学びます。
共食:共につくり、共に食べる
子どもたちは本来、調理に意欲的です。
カトレア保育園では、日々収穫した野菜や、子どもたちが「作ってみたい」と思ったことをできるようにしています。
包丁で切ったり、ホットプレートで炒めたり、できるだけ大人が口や手を出さず、安全に配慮して、見守りながら行っています。
特に、かつお節削りは、かつお節削り器を使って削ります。
みんなで削ったかつお節を競い合って、楽しそうに食べています。
何気ないかつお節かもしれませんが、子どもたちにとってはご馳走です。